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秘密保持契約書(NDA)のテンプレートと書き方(相互・一方向)

秘密保持契約書(NDA)をその場で作成し、印刷のほか、PDF・Wordで保存できます。相互開示か一方向かを選ぶと条文が切り替わり、秘密情報の範囲と例外、返還・消去、存続期間まで入ります。期間の決め方なども自動でチェックします。登録不要・無料です。

無料・登録不要オンライン作成PDF・Word・画像自動チェック更新 2026年10月21日

秘密保持契約書(NDA)とは? 結ばずに資料を渡すと何が困る?

秘密保持契約書(NDA)は、取引の検討や共同開発、業務の委託などで相手に情報を見せる前に、その情報を目的外に使わないこと、第三者に漏らさないことを約束してもらう契約書です。「機密保持契約書」とも呼ばれ、呼び方で効力は変わりません。不正競争防止法で営業秘密として保護されるには、秘密として管理されていることなどの要件が必要で、取引先とNDAを結んでから情報を渡したかどうかは、その管理を示す重要な事情の一つになります。

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秘密保持契約書(NDA)をオンラインで作成

入力欄に入力すると、文書にすぐ反映されます。空欄の項目は下線や空白のまま印刷されるので、手書きで記入できます。

契約の内容
期間・違反したとき
当事者(甲・乙)

入力した内容はサーバーに送信されず、この端末のブラウザにだけ一時保存されます。

秘密保持契約書

(以下「甲」という。)と(以下「乙」という。)は、(以下「本目的」という。)のために甲乙が相互に開示する秘密情報の取扱いについて、次のとおり秘密保持契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(定義)

本契約において「開示者」とは秘密情報を開示する当事者を、「受領者」とは秘密情報の開示を受ける当事者をいい、甲及び乙は、それぞれ開示者にも受領者にもなる。

第2条(秘密情報)

1 本契約において「秘密情報」とは、本目的のために開示者が受領者に開示した技術上、営業上その他の情報であって、開示の際に、書面または電磁的記録に秘密である旨を表示して開示したものをいう。

2 口頭、映像その他秘密である旨を表示しにくい方法で開示した情報は、開示の際に秘密である旨を伝え、開示の日から日以内にその内容を書面(電子メールを含む。)で特定して受領者に通知したものに限り、秘密情報とする。

3 甲及び乙は、本目的について検討していること並びに本契約の存在及び内容を、相手方の事前の承諾なく第三者に開示しない。

第3条(秘密情報から除く情報)

次のいずれかに当たることを受領者が書面で立証できる情報は、秘密情報に含まない。

(1) 開示を受けた時に、既に公知であった情報

(2) 開示を受けた後に、受領者の責めによらずに公知となった情報

(3) 開示を受けた時に、既に受領者が保有していた情報

(4) 正当な権限を有する第三者から、秘密保持義務を負わずに入手した情報

(5) 開示された情報によらずに、受領者が独自に開発した情報

第4条(秘密保持)

1 受領者は、秘密情報を善良な管理者の注意をもって管理し、開示者の事前の書面(電子メールを含む。)による承諾なく、第三者に開示し、または漏えいしてはならない。

2 受領者は、本目的のために必要な範囲で、自己の役員及び従業員に限り、秘密情報を開示することができる。この場合、受領者は、開示を受けた役員及び従業員に本契約と同等の義務を負わせ、これらの者の行為について開示者に対して責任を負う。

3 受領者は、法令または裁判所もしくは官公庁の命令により秘密情報の開示を求められたときは、事前に(事前の通知が難しいときは事後速やかに)開示者に通知したうえで、求められた範囲に限り開示することができる。

第5条(目的外使用の禁止及び複製)

1 受領者は、秘密情報を本目的以外に使用してはならない。

2 受領者は、本目的に必要な範囲に限り、秘密情報を複製することができる。複製物は、秘密情報として扱う。

第6条(漏えい時の対応)

受領者は、秘密情報の漏えい、紛失その他の事故が生じ、またはそのおそれがあることを知ったときは、直ちに開示者に通知し、開示者の指示に従って被害の拡大を防ぐ措置をとる。

第7条(返還及び消去)

受領者は、本目的が終了したとき、本契約が終了したとき、または開示者から求められたときは、遅滞なく、秘密情報を含む資料及び複製物を開示者に返還し、秘密情報を記録した電磁的記録を消去する。

第8条(権利の帰属等)

1 秘密情報に関する権利は開示者に帰属し、本契約は、受領者に対し、秘密情報に関する特許権、著作権その他の権利の実施または利用を許諾するものではない。

2 本契約は、甲または乙に対し、本目的に関する取引を行う義務を負わせるものではない。

第9条(損害賠償等)

受領者は、本契約に違反して開示者に損害を与えたときは、その損害を賠償する。

第10条(有効期間)

1 本契約の有効期間は、締結日から年間とする。

2 本契約の終了後も、第7条に基づく返還及び消去の義務は存続し、第11条の規定もなお効力を有する。

第11条(協議及び管轄)

1 本契約に定めのない事項及び本契約の解釈について疑義が生じた事項は、甲乙誠実に協議して解決する。

2 本契約に関する訴えは、を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

本契約の成立を証するため本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各1通を保有する。

令和  年  月  日

甲

住所 

名称 

氏名  印

乙

住所 

名称 

氏名  印

営業秘密の3つの要件とNDAでできること

要件意味NDAとの関係
秘密管理性秘密として管理する意思が、表示や契約などの措置で示されていることNDAで秘密情報を特定してから渡す、資料に秘密である旨を表示する
有用性製造方法、顧客名簿、販売マニュアルなど、事業活動に役立つ情報であることNDAでは変えられない(情報そのものの性質)
非公知性公然と知られておらず、通常は手に入らないこと公知の情報は、NDAでも秘密情報から除くのが一般的

不正競争防止法第2条第6項、経済産業省「営業秘密管理指針」(2025年3月改訂)をもとに作成。営業秘密管理指針は、秘密として管理する措置には、表示やアクセスの制限だけでなく、秘密保持契約などの契約上の措置も含まれるとしています。

相互(双務型)と一方向(片務型)の選び方

項目相互(双務型)一方向(片務型)
情報を出す人甲と乙の双方どちらか一方だけ
向いている場面共同開発、業務提携の検討、M&Aの交渉見積りの依頼、外注先への仕様の提示、出資の検討
秘密を守る人甲と乙の双方情報を受け取る側だけ
気をつけること自社が出す情報の範囲も整理しておく受け取る側からも情報を出すことになったら、相互の契約に結び直す

法律上の区分ではなく、実務での一般的な使い分けです。

NDAを結ぶ前後にすること

  1. 渡す情報を絞る経済産業省のハンドブックは、取引先に開示する秘密情報を必要最低限に厳選することが重要だとしています。
  2. NDAを結ぶ資料を渡す前に締結し、情報をやり取りする窓口も決めます。
  3. 秘密と分かる形で渡す資料に「秘」「Confidential」と表示し、口頭の内容は期限内に書面で特定します。渡した日と資料名を記録します。
  4. 終わったら返還・消去資料を返してもらい、データを消去した報告を受け取ります。
  5. 本契約に移る業務委託契約書などに秘密保持の条項を入れ、NDAとの関係を明記します。

秘密保持契約書(NDA)が必要になる場面

  • 取引先の候補に、見積りや提案のために図面・仕様書・顧客データを渡す前
  • 他社と業務提携や共同開発の検討を始め、互いの技術や事業計画を見せ合うとき
  • 外注先やフリーランスに、未発表の製品の情報や社内システムの情報を扱ってもらうとき
  • 出資やM&Aの検討で、決算書や事業計画などの資料を相手に開示するとき

秘密保持契約書(NDA)に書く項目

項目書き方のポイント
当事者と開示の向き情報を出すのが双方なら相互(双務型)、一方だけなら一方向(片務型)にします。
目的「新商品の共同開発に関する業務提携の検討」のように、情報を使ってよい目的を一つに絞ります。
秘密情報の範囲「秘密である旨を明示した情報」に限るか、「開示したすべての情報」とするか。口頭の情報の扱いも決めます。
秘密情報から除く情報公知の情報、開示前から持っていた情報、第三者から適法に得た情報、独自に開発した情報など。
開示できる相手役員・従業員や守秘義務のある専門家に限り、法令や裁判所の命令で求められたときの扱いも書きます。
返還・消去目的が終わったときや求められたときに、資料を返し、データを消去して報告する手順です。
有効期間と存続期間契約の有効期間と、契約が終わった後も秘密保持が続く期間を書きます。
違反したとき損害賠償と差止め、合意管轄裁判所を定めます。

秘密保持契約書(NDA)の書き方

  1. 「開示の向き」で、相互に開示するか、甲だけ・乙だけが開示するかを選びます。条文の「開示者」「受領者」の書き方が切り替わります。
  2. 目的を一文で入れます。「業務提携の検討」だけでなく、何についての検討かまで書きます。
  3. 秘密情報の範囲を選びます。「明示したもの」に限ると、口頭で伝えた情報を何日以内に書面で特定するかも条文に入ります。
  4. 有効期間、終了後も秘密保持が続く期間、返還・消去の報告、違反したときの定め、管轄裁判所を選びます。
  5. 2通印刷して双方が記名押印し、1通ずつ持ちます。資料を渡すのは締結した後にします。

秘密保持契約書(NDA)の注意点

  • 経済産業省の営業秘密管理指針は、取引先に秘密情報を提供した場合、その取引先とNDAを結んだうえで提供したかどうかが秘密管理性のポイントになるとしています(NDAがなければ直ちに秘密管理措置を欠く、というわけではないとも述べています)。
  • 同指針は、他社に営業秘密を示すときは、営業秘密を特定したNDAで秘密管理の意思を明らかにするのが典型で、立証を考えれば口頭より書面が望ましいとしています。
  • 「開示したすべての情報」とすると、受領者は何を秘密として管理すべきか分かりにくくなります。経済産業省の参考例では、対象をできる限り具体的にし、別紙で一覧にする方法が紹介されています。
  • 提携を検討していること自体を秘密にするなら、その事実の秘密保持の期間は他の情報より短く、自動更新なしで6か月〜2年程度とするのが一般的とされています(同 参考例)。
  • 電子データで渡した情報は、返還・消去の義務に加えて、消去したことの報告や証明を求める定めが有効とされています(経済産業省「秘密情報の保護ハンドブック」)。
  • 検討段階のNDAの後に業務委託などの本契約を結ぶときは、本契約に秘密保持の条項を入れ、先に結んだNDAとの関係を明記すると、どの情報にどちらの契約が及ぶかがはっきりします(同 参考例)。

関係する法令

不正競争防止法第2条第6項
営業秘密に当たるのは、秘密として管理され(秘密管理性)、事業活動に役立つ技術上・営業上の情報で(有用性)、公然と知られていない(非公知性)ものです。
不正競争防止法第2条第1項第7号
営業秘密を保有者から示された者が、不正の利益を得る目的や保有者に損害を加える目的で使用・開示する行為は、不正競争に当たります。
不正競争防止法第3条・第4条
不正競争で営業上の利益を侵害された(侵害されるおそれがある)者は、侵害の停止・予防を請求でき、故意・過失による侵害には損害賠償を請求できます。
不正競争防止法第21条
営業秘密を示された者が、不正の利益を得る目的などで任務に背いて領得・使用・開示した場合などは、10年以下の拘禁刑もしくは2,000万円以下の罰金、またはその両方の対象です。
民法第420条
当事者は、違反したときの損害賠償の額をあらかじめ決めておくことができ、違約金は賠償額の予定と推定されます。
民事訴訟法第11条
第一審の管轄裁判所は合意で決められますが、その合意は書面(電磁的記録を含む)でする必要があります。

秘密保持契約書(NDA)のよくある質問

NDAに収入印紙は必要ですか?

いいえ、秘密保持の取り決めだけなら不要です。印紙税は課税物件表に掲げる20種類の文書にだけかかり、課税文書かどうかは書かれた内容で判断されます(国税庁 No.7100)。業務委託契約書の中に秘密保持の条項を入れる場合は、契約書全体の内容で判定します。

相互(双務型)と一方向(片務型)は、どちらを選べばいいですか?

情報を出すのが一方だけなら一方向で足ります。共同開発や提携の検討のように双方が出すなら、相互にして同じ義務を負うのが一般的です。一方向のNDAを求められたら、自社から出す情報がないか確かめましょう。

秘密保持の期間は何年にすればいいですか?

法律で決まった年数はなく、情報の性質で決めます。経済産業省の参考例は、有効期間を「満○年間」とし、満了前に通知がなければ同じ条件で継続する書き方です。価値が長く続く技術情報などは、契約の終了後も一定の期間、秘密保持が続くようにします。

NDAを結べば、渡した情報は法律で必ず守られますか?

いいえ。不正競争防止法の営業秘密に当たるには、秘密管理性・有用性・非公知性の3つの要件が必要です(第2条第6項)。すでに公開されている情報などは対象になりません。営業秘密に当たらない情報でも、NDAで約束した範囲であれば、相手は契約上の義務を負います。

相手がNDAに違反したら、何を請求できますか?

契約違反として損害賠償を請求できます。営業秘密に当たる情報を不正な目的で使用・開示された場合は、不正競争防止法による差止めや損害賠償も考えられ(第3条・第4条)、場合によっては刑事罰の対象にもなります(第21条)。早めに弁護士に相談しましょう。

口頭で説明した内容も秘密情報になりますか?

NDAの定め方によります。「秘密である旨を明示した情報」に限るなら、口頭やデモで伝えた情報は、一定の日数内に書面で特定して通知すると定めておくのが一般的です(経済産業省の参考例)。定めがないと、対象かどうかで争いになりやすくなります。

あわせて使う書式

参考にした資料

内容の最終確認日:2026年10月21日(Daseosik編集部)。このページの解説は一般的な情報で、個別の事情に応じた法律・税務の助言ではありません。法令や運用は変わることがあるため、大切な書類は提出先や専門家(弁護士・社会保険労務士・税理士・行政書士など)にもご確認ください。