受領書・領収書・納品書・預り証の使い分け
| 書類 | 作る人 | 受け渡すもの | 印紙税 |
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| 受領書 | 受け取った人 | 物品・書類 | かからない(金銭・有価証券を含まない場合) |
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| 領収書 | 代金を受け取った人 | 金銭(代金) | 売上代金で5万円以上なら第17号文書 |
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| 納品書 | 納めた人 | 物品(納品の明細) | 原則かからない(「代済」などと書くと第17号文書) |
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| 預り証(金銭) | 預かった人 | 金銭 | 第14号または第17号文書 |
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| 預り証(物品) | 預かった人 | 物品 | かからない |
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国税庁 No.7105、質疑応答事例「金銭又は有価証券の受取書とは」「寄託の意義」「寄託契約書と金銭の受取書との判別」。
印紙税で「有価証券」になるもの・ならないもの
| 区分 | 例 |
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| 有価証券に当たる(受領書が第17号文書になる) | 小切手、約束手形、為替手形、郵便為替、商品券、各種のプリペイドカード、株券、社債券 |
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| 有価証券に当たらない | 郵便切手、収入印紙、預金証書、借用証書、送り状、小荷物預り証 |
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国税庁 質疑応答事例「有価証券の範囲」。物品と一緒に商品券などを受け取ったときは、受領書に書くかどうか、領収書を別に作るかを決めておきます。
受領書が必要になる場面
- 退職者や異動者から、社員証・貸与パソコン・鍵などの返却物を受け取ったとき
- 取引先から契約書の原本や証明書、見本品などを受け取り、受け取った証拠を渡すとき
- 修理品や預かっていた物を相手に返し、返したものの一覧を残しておきたいとき
- 納品書に受領書の用紙が付いていない納品で、受け取った側から受領の記録を出すとき
受領書に書く項目
| 項目 | 書き方のポイント |
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| 表題 | 「受領書」のほか、受け取ったものに合わせて「物品受領書」「書類受領書」とすることもあります。 |
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| 宛先(渡した人) | 物品や書類を渡してくれた相手です。会社や部署に宛てるなら「御中」、個人なら「様」です。 |
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| 受領日時 | 実際に受け取った日です。鍵や貴重品のように時刻が問題になりそうなものは、時刻も書きます。 |
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| 受け取ったもの | 品名・数量・状態。機器なら型番や製造番号、書類なら「原本」か「写し」かと通数まで書きます。 |
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| 確認した範囲 | 外装と数量だけを確かめたのか、中身まで確かめたのかを書いておくと、後で不具合が見つかったときの行き違いを防げます。 |
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| 受領者 | 受け取った人の会社名・部署・氏名と、押印または署名です。 |
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受領書の書き方
- 表題を選び、宛先(渡してくれた相手)と敬称、受領日、件名を入れます。時刻や場所が大事な受け渡しなら、それも入れます。
- 受け取ったものを、1行に1つずつ「品名 / 数量 / 備考」と入れます。状態や付属品は備考に書きます。
- 「確認した範囲」で、品名と数量の確認か、外装と数量だけか、内容まで確かめたかを選びます。
- 受領者の会社名・部署・氏名を入れます。渡した人にも記名してもらうなら、「引渡者の欄」を「付ける」にします。
- 印刷して押印(または署名)し、渡した相手に交付します。控えが必要なら2部印刷して、双方で1部ずつ保管します。
受領書の注意点
- 代金を受け取ったときは、受領書ではなく領収書を使います。表題が「受領書」でも、金銭や有価証券(小切手・手形・商品券・プリペイドカードなど)を受け取ったことを証明する文書は、印紙税の第17号文書になり、記載金額が5万円以上なら収入印紙を貼ります(国税庁 No.7105、質疑応答事例「有価証券の範囲」)。
- 受領書は受け取った事実の記録で、中身の検査(検収)とは別のものです。確認したのが外装と数量だけなら、その旨を書いておきます。商人どうしの売買では、買主は受け取った後に遅滞なく検査し、種類・品質・数量が契約と違うと分かったら直ちに売主に通知しないと、その不適合を理由とする請求や解除ができなくなります(商法第526条)。
- 物を返したり引き渡したりする側は、引き換えに受取証書を求めることができます(民法第486条)。返却物は、受領書をもらってから渡すと、返した・返していないの行き違いを防げます。
- 書類の原本を受け取るときは、原本か写しか、通数とページ数まで書きます。個人情報を含む書類なら、保管する場所と、返却または廃棄の予定も備考に書いておくと安心です。
- パソコンやスマートフォンなどの機器は、型番と製造番号まで書くと、どの1台を受け取ったかを特定できます。ACアダプターや鍵のスペアなどの付属品も1行ずつ書きます。
関係する法令
- 民法第486条
- 弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求できます。受取証書に代えて、その内容を記録した電磁的記録の提供を求めることもできます(受領する者に不相当な負担となる場合を除きます)。
- 商法第526条
- 商人間の売買で、買主は目的物を受領したら遅滞なく検査し、種類・品質・数量が契約に適合しないことを発見したら直ちに売主に通知しなければ、その不適合を理由とする追完・代金減額・損害賠償の請求や解除ができません。直ちに発見できない種類・品質の不適合を6か月以内に発見したときも同じです。
受領書のよくある質問
受領書に収入印紙は必要ですか?
物品や書類だけの受領書なら必要ありません。印紙税がかかる受取書は、金銭または有価証券の受取書に限られているからです(国税庁 質疑応答事例「金銭又は有価証券の受取書とは」)。お金や小切手・商品券などを受け取ったことを書いた受領書は、領収書と同じ第17号文書になります。
受領書と領収書は何が違いますか?
受け取ったものが違います。領収書は代金(お金)を受け取ったことの証明、受領書は物品や書類を受け取ったことの記録です。お金を受け取ったときは、表題を「受領書」にしても、印紙税では金銭の受取書として扱われます。
受領書と納品書は何が違いますか?
作る人が違います。納品書は品物を納める側が、何をいくつ納めたかを知らせるために作ります。受領書は受け取った側が、受け取ったことを認めて相手に渡す書類です。納品書と一緒に受領書の用紙を渡され、受領印を押して返す使い方もあります。
受領書は誰が作りますか?
受け取った側が作り、渡した相手に交付するのが基本です。返却物の回収のように、渡す側が用紙を用意して、受け取る側に記名押印してもらう使い方もあります。
「預り証」とは何が違いますか?
預り証は、後で返すことを前提に一時的に預かったことを示す書類です。お金の預り証は、預金として預かる旨が書かれていれば第14号文書(金銭の寄託に関する契約書)、そうでなければ第17号文書として印紙税がかかることがあり、物品だけを預かる預り証は課税されません(国税庁 質疑応答事例)。
受領書は紙でなくPDFで渡しても構いませんか?
はい、構いません。民法でも、受取証書に代えて、その内容を記録した電磁的記録の提供を求めることが認められています(民法第486条第2項)。
内容の最終確認日:2026年10月29日(Daseosik編集部)。このページの解説は一般的な情報で、個別の事情に応じた法律・税務の助言ではありません。法令や運用は変わることがあるため、大切な書類は提出先や専門家(弁護士・社会保険労務士・税理士・行政書士など)にもご確認ください。