2026年度の保険料率と、この明細での計算方法
| 控除項目 | 本人負担の料率(2026年度) | 計算のもとになる金額 |
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| 健康保険料 | 9.85%の半分(協会けんぽ東京支部、2026年3月分から) | 標準報酬月額 |
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| 介護保険料(40〜64歳) | 1.62%の半分(協会けんぽ、2026年3月分から) | 標準報酬月額 |
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| 子ども・子育て支援金 | 0.23%の半分(2026年4月分から) | 標準報酬月額 |
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| 厚生年金保険料 | 18.3%の半分 | 標準報酬月額 |
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| 雇用保険料 | 一般の事業 5/1,000(農林水産・清酒製造・建設の事業 6/1,000) | その月の賃金総額(通勤手当を含む) |
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| 所得税 | 源泉徴収税額表(月額表)で求める | 社会保険料などを差し引いた後の課税対象額 |
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| 住民税 | 市区町村から届く通知書の月額 | 前年の所得 |
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協会けんぽ 保険料額表(東京支部、令和8年3月分から)、こども家庭庁、厚生労働省「令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内」。健康保険料率は都道府県や健康保険組合ごとに違います。
給与明細で「おかしい?」と思ったときに確かめること
- 6月の明細で住民税の額が変わった:特別徴収の税額は、毎年6月分から新しい年度の額に切り替わります(地方税法第321条の5)。
- 5月の給与から天引きが少し増えた:2026年4月分の保険料から子ども・子育て支援金が加わり、5月に給与から差し引かれる分から反映されています(こども家庭庁)。
- 退職する月の社会保険料が2か月分になった:使用されなくなる場合は、前月分とその月の分を控除できると定められているためです(健康保険法第167条)。
給与明細書が必要になる場面
- 従業員やアルバイトを初めて雇い、毎月の給与明細を自分で作る必要があるとき
- 給与計算ソフトを使っていない小さな会社や個人事業で、手計算の結果を明細にまとめたいとき
- 2026年4月分の保険料から始まった子ども・子育て支援金を、明細に分けて表示したいとき
- 12月の給与で、年末調整の還付や追加の徴収を反映した明細を出すとき
給与明細書に書く項目
| 項目 | 書き方のポイント |
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| 支給対象の月・支給日 | 何月分の給与を、いつ支払うのかを書きます。健康保険料・厚生年金保険料は前月分を控除するのが原則なので、「何月分の保険料か」と取り違えないようにします。 |
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| 勤怠 | 出勤日数、欠勤日数、有給休暇の取得日数、時間外労働の時間など。残業代や欠勤控除が正しいかを確かめる手がかりになります。 |
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| 支給項目 | 基本給、各種手当、時間外手当、通勤手当など。非課税の通勤手当は所得税の計算に入らないので、分けて書きます。 |
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| 控除項目 | 健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・所得税・住民税など。法令で決まっていない控除(社宅費・親睦会費など)には労使協定が必要です。 |
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| 差引支給額 | 総支給額から控除の合計を引いた、実際に振り込む金額です。 |
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| 会社名・氏名 | 誰が誰に支払った給与かが分かるように書きます。 |
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給与明細書の書き方
- 会社名、氏名、社員番号、所属と、支給対象の月・支給日・計算期間を入れます。
- 勤怠の欄に、出勤日数・有給休暇の取得日数・時間外労働の時間などを入れます。
- 支給項目に、1行に1つずつ「項目 / 金額」と入れます。項目名に「非課税」を含めた行(例:通勤手当(非課税))は、課税対象額から外します。
- 「社会保険料の入れ方」で「標準報酬月額から計算する」を選び、標準報酬月額を入れると、健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金の本人負担分が計算されます。料率は協会けんぽ東京支部の2026年度の値なので、加入先の料率に直します。
- 雇用保険の区分を選ぶと、総支給額に2026年度の料率を掛けた雇用保険料が入ります。所得税(源泉徴収税額)と住民税は、源泉徴収税額表と市区町村からの通知書を見て入れます。
- 社宅費や財形貯蓄などは「その他の控除」に入れます。差引支給額は自動で計算されるので、印刷・PDF・Excelで保存して渡します。
給与明細書の注意点
- 社会保険料の本人負担分を給与から控除するときは、50銭以下を切り捨て、50銭を超える分を切り上げます。特約があればその方法で処理できます(協会けんぽ 保険料額表)。雇用保険料も同じく50銭以下を切り捨てます(厚生労働省)。
- 2026年4月分の保険料から、子ども・子育て支援金(支援金率0.23%を労使で折半)が医療保険料と合わせて徴収されています。協会けんぽの保険料額表でも、支援金は健康保険料とは別の欄に載っています。
- 給与は全額払いが原則なので、税金・社会保険料のように法令で決まったもの以外を差し引くには、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は過半数代表者)との書面による協定が必要です(労働基準法第24条)。
- 電車やバスだけで通勤する人の通勤手当は、最も経済的かつ合理的な経路の定期券代などが1か月15万円まで非課税です(国税庁 No.2582)。雇用保険料の計算には通勤手当も含めます。
関係する法令
- 所得税法第231条
- 給与等を支払う者は、支払明細書を受け取る人に交付しなければなりません。受け取る人の承諾を得れば電磁的方法で提供できますが、請求があれば書面で交付します。
- 労働基準法第24条
- 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければなりません。法令に別段の定めがある場合や労使の書面協定がある場合は、賃金の一部を控除できます。
- 健康保険法第167条
- 事業主は、前月の標準報酬月額に係る保険料を報酬から控除でき、控除したら計算書を作って控除額を被保険者に通知します。厚生年金保険法第84条も同じです。
- 地方税法第321条の5
- 給与所得の住民税(特別徴収税額)は、通知を受けた額の12分の1を、6月から翌年5月まで毎月の給与から徴収します。
給与明細書のよくある質問
給与明細書は必ず渡さなければいけませんか?
はい。所得税法第231条により、給与を支払う者は支払明細書を交付しなければなりません。正社員だけでなく、パートやアルバイトの給与も同じです。
給与明細をメールやPDFで渡してもいいですか?
はい、従業員の承諾があれば渡せます。使う方法(電子メール、Webでの閲覧など)をあらかじめ示し、書面か電磁的方法で承諾を得ます(所得税法施行令第356条)。その後に書面での交付を求められたら、紙で渡します(所得税法第231条第2項)。
子ども・子育て支援金は明細に分けて書く必要がありますか?
いいえ、法令上の義務ではありません。ただ、こども家庭庁は保険料の内訳として支援金額を示す取組への協力を求めています。このテンプレートでは、分けて表示するか健康保険料に含めるかを選べます。
入社した月の給与から社会保険料が引かれていないのはなぜですか?
多くの場合、誤りではありません。健康保険料と厚生年金保険料は、前月分を当月の給与から控除するのが原則だからです(健康保険法第167条、厚生年金保険法第84条)。入社した月の分は翌月の給与から引かれます。
雇用保険料はどう計算しますか?
2026年4月から2027年3月までは、一般の事業ならその月の賃金総額×5/1,000が本人負担です(農林水産・清酒製造・建設の事業は6/1,000)。通勤手当も賃金に含めます。給与から控除するときは、50銭以下を切り捨て、50銭1厘以上を切り上げます(厚生労働省)。
12月の給与明細で所得税が戻ってくるのはなぜですか?
年末調整の結果です。会社はその年最後の給与を支払うときに1年分の所得税を計算し直し、源泉徴収した額との過不足を精算します(所得税法第190条)。引きすぎていた分は還付され、足りない分はその給与から差し引かれます。
内容の最終確認日:2026年10月29日(Daseosik編集部)。このページの解説は一般的な情報で、個別の事情に応じた法律・税務の助言ではありません。法令や運用は変わることがあるため、大切な書類は提出先や専門家(弁護士・社会保険労務士・税理士・行政書士など)にもご確認ください。